ボロアパートにあるベンツ~見栄を張らない生活~

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いつも見かける近所のボロアパートのベンツ。彼にとっては一張羅のだらしない身なりの若い男性が堂々と乗り込み、ご近所さん方は遠目から覚めた表情で見送ります。

散歩をしている私と娘の横を颯爽と通り過ぎる彼のベンツ。私は咄嗟に娘を車道から遠ざけると…

「すごい速い車だね!」

驚いた表情の娘と心ここにあらずの私。少しの間を置き…

「みかちゃんもあんな車に乗ってみたいかい?」

笑顔でうなずく娘に私は続けて、

「お金がいっぱいあるならいいんだけど、もしお金に余裕がないのにあの車を買って、それ以外の生活が苦しいものだとしたらどお?」

「それはやだなー、パパはお金ないの?」

「そんなことないけど、パパがあの車を買うことは見栄でしかないからね。パパは家族でお出かけできるような車ならそれで充分だよ。」

「見栄って何?」

「自分を本当の自分以上によく見せようとすることだよ。いい服を着たり、いい時計をつけたり。あの車も中古のファミリーカーも、人を乗せて走るっていう役割は同じだからパパが運転するなら中古のファミリーカーでもいいかなぁ(笑)」

「確かに!いい車も普通の車も役割は同じだね!」

「パパの会社の後輩は10万円もするスーツを着てるんだよ。それが趣味でそれだけにお金をかけていれば生活も苦しくならないかもしれないけど、それ以外にも時計も高いものを身に着けたり、お昼は外食ばかりとかだとだんだん生活は苦しくなっていくんだよ。何事も見栄を張らないで自分に見合った生活をすることが大事なんだ。」

「車とか家とか高い買い物にお金をかけなかったら他のことに多めにお金使えそうだね!」

「さすがみかちゃん!いいところに気づいたね!普通の人の一生に稼ぐお金は2億円くらいなんだよ。40年働くとしたら1年に500万円。生活費や老後に使う貯金なんかで350~400万円くらいなくなるから、好きなことに使えるお金は年間100万円くらいなんだ。それも若い頃は100万円よりずっと少なくて、歳を取るにつれてだんだん増えていくから、こう考えるとさっきみたいな車は普通の若い人には手の届かないものなんだよ。こんなふうに、一生に使えるお金には限りがあるということがわかっていれば、見栄を張らないで大切なところにお金を使えるようになるはずだよ。」

「自分に見合った生活をしたらいいんだね!私はお出かけ好きだから、将来は旅行を趣味にしたい!」

「旅行はパパも賛成だな。一人旅行じゃなくて誰かと行くならもっといい趣味だよ!趣味でお金を使うといっても、服や時計といった趣味は自分だけの為のものだけど、友達や家族との旅行やスポーツは皆で楽しめるし、思い出や経験としても残るからとてもいいことだと思うよ!」

「ホントだね!私もパパみたいにちゃんと勉強して、いいお金の使い方ができる大人になりたいな~!」

「じゃあ帰りにアイス買って帰ろうか!」

「やったー!」

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